とんこつラーメン トラドラ

都内某所、下町。

満を辞して人気チェーンの横にオープンしたこの店。

看板も威風堂々。

かなりの自信とみて開店当日に入店。

メニューは、小細工なしラーメンとつけ麺。

トッピングに、味玉、のり、ネギ…と定番を揃え。

半額キャンペーンとあり、かなりの賑わいをみせる店内外。


やっとこ着席した時は、既に何人もお預け状態。

まあまあ仕方ないと携帯電話でもいじりながら待つ。

待つ。待つ。

私待つわ。

なかなか来ないどころか、先に入ってた人たちにも届かず。

その中の一つのグループの兄ちゃんのオーダーが、

グループの中で1人だけ来ず。仲間の食事も中盤にさしかかり、焦りとともに声を荒げる。

“おい！いつになったら来るんだよ!!同じタイミングで同じもん頼んでるんだよ!!!”

す、すいません…

…

ようやく到着した結果、


まさかのオーダーミス。


"つけ麺頼んだんですけど…"


店内の客、全員がひく。さっき同じもん頼んでるんだよって言ってたのに…


もう二度と来るか！の捨てゼリフとともに、店を後にされてるオープン初日。。


ひと段落するかと思われた店内、

まさかのオーダーミスが連発する。

“ラーメンお待ち！”

“つけ麺頼んだんですけど…”


“つけ麺お待ち！”

“ラーメン頼んだんですけど…”

何度かこのやりとりの末、ようやく全員のオーダーを聞き直し。

ラーメンでしたよね?イヤつけ麺です。

つけ麺でしたよイヤラーメンです。

二択をことごとく外す店長。

苛立ちが伝染し、食い気味に答える客。

一時近くなって層然とし始めた店内。

トッピングを目の前だされたにも関わらず、それら30分以上お預けをくらう友達。

そのトッピングの味付け玉子が、汚ならしいゆで卵だった時の憤り、

そのトッピングのネギが、何も手が施されていない、すき焼きに投入する直前かのナナメカットのネギだった嘆き、

そのトッピングを知らない隣の客に見られて、クスッと笑われる悲しみ、

頼んでもない大盛りが到着し、イヤ普通盛りですという女性客に対し、

食い気味に、残しちゃってください。と答える店長。

三口で店を去った女性客。


さっきのオーダー再確認の際、

普通盛り、大盛りを聞きそびれた店長。

改めて客の前で、小声で

ラーメン大盛り…つけ麺普通盛りと独り言のようにつぶやいて行くも、

誰も間違いを指摘してくれない客たち。

最終的に、

全部大盛りー(´Д` )と叫ぶ店長。




開店初日にして、店の時計が止まっていました。



このラーメン屋、

お値段以上の笑がある。